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街角のこだわりジェントルマン、ファッションチェックVol.22

PORTRAIT

吉田 伸明さん(28)

不動産会社勤務

現在、都内近郊の高級マンションの賃貸・売買、投資用売買物件や土地購入の情報発信など、不動産に関する様々な仕事に携わる。過去には、某ファッション誌のモデルも経験。

シックグレーのスリーピースで重厚さの中にアーバンな横顔を作る

「特に強いこだわりはないんですよね。ただ、お会いするどの方にも不快さを与えないスーツ選びはしているつもりです」とは吉田さん。その言葉に嘘いつわりがないことは、着こなしているこのスーツが教えてくれる。

一見無地のダークグレーと思しきスーツだが、目を近付けよく見ると、細めピッチのパープルラインが顔をのぞかせる。 ベースカラーのダークグレーは、落ち着いた印象を素直に相手へ届けてくれるが、得てして洒脱感をひた隠しにしてしまう場合も無きにしも非ず。しかし、カラーストライプの存在により、垢ぬけた表情を周囲に振りまくことができる。その気配りは、吉田さんならではといったところ。

「仕事では、1日に様々な場所へ移動します。よく歩いたりもするので動きやすさは重要ですね」というこだわり通り、スーツのサイジングとシルエットはタイトが主流の今にあって、ややゆとりのあるサイジング。ご多分にもれず浮き出そうな特有の野暮ったさに目を覆いたくなるところだが、その兆しは見当たらない。それはまさに、肩の滑らかなラインやせばめたアームホールなど、歴史に安住しないグッチの頑ななモダニズムによるところも大きいだろうが、コートやマフラーに見るダークトーンの統一感もまた、スマートさを誘発する要因のひとつといえるだろう。

また、無地の白シャツにネイビー系のタイで作ったタイドアップにも着目。やや保守的なシャツとタイのマリアージュだが、タイに施されたエルメスのお家芸ともされる“H”のグラフィックをシルバーで表現することにより、まるでグレーのグラデーションのように見せることが可能。端正な白シャツにほのかな艶を与えるタイの組み合わせは、全体をより都会的な雰囲気に作り上げてくれる。

中でもシャツへのこだわりは強く、オールフルオーダ。青山にある行きつけの専門ショップには、もうすでに自分専用の型もあるという。
「やはりシャツはよく着るアイテムなので、思い入れは他と比べても高いですね」とは吉田さん。

その吉田さんのさり気ないファッション観をさらにひも解くべく、ディテール部分や周辺アイテムに目を向けてみよう。

Point in Check!
Shirts
ITEM01

シャツは青山の専門店、K's Papaにフルオーダー。胴回りやアームの長さ、ボタンの位置にいたるまで、こだわって注文。パープルを用いたボタンのつけ糸、ボタンホールステッチが印象良し。

Coat
ITEM02

正面はスマートも後身にゆとりをもたせた、細過ぎず太過ぎないネオAライン。よってスーツの上に着ても妙なゴワつきも皆無。台襟がつき立ち襟も自由自在のネック回りも秀逸。

Breast
ITEM03

装いで信頼感を得るメリハリのついたVゾーン。突飛な合わせを避け、精悍な白シャツにネイビー×シルバーのタイをセット。そこはかとなく漂わせる艶感が効果的なアクセント。

Muffler

表裏を灰色の濃淡で表した二面相小物はウィメンズもの。「母から譲り受けました。どのスーツにも合わせられる汎用性がいい」とは吉田さん。その素材感にもほれこんでいるよう。

Watch

重厚なベゼルやクラシカルな文字盤はカルティエならではの意匠。より吉田さんの興味を引いたのはベルト。ブラックで表面全体をおおった、モードな装飾がスタイリッシュ。

Belt

微光沢の黒レザーは、シルバーバックルとの相性も問題なくウエストから存在感を放つ。中央へあしらわれた編み込みが、まさにボッテガ・ヴェネタらしい一本。

Editors' Impression

ハイブランドなアイテムの着こなしは、海外仕様のシルエットなどに悪戦苦闘し、なかなか高感度アップにつながらないもの。それを、ストライプの採用による控えめな色使いと適度な遊び心で、ラグジュ感を失わせることなく、品よく見せるあたりはさすが。グレーグラデのVゾーンは是非とも参考にしたいところだ。

Back Number
VOL.7 - 2007/08/07
都合により掲載終了
VOL.10 - 2007/11/07
都合により掲載終了
VOL.12 - 2008/01/07
都合により掲載終了
Special Contents
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